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【昭和の名脇役】俳優・女優を一覧で紹介します【名前が分からない人必見】

昭和の映画やドラマには数多くの名脇役が登場しますが、顔は分かっても俳優・女優さんの名前が分からないということも多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、昭和の映画やドラマを彩った名脇役の俳優・女優さんを一覧で紹介していきます。

「顔は分かるのに名前が分からない」という人はぜひチェックしてみてください。

【俳優】昭和の名脇役7人を紹介

  1. 笠智衆
  2. 大滝秀治
  3. 大坂志郎
  4. 蟹江敬三 
  5. 名古屋章
  6. 石橋蓮司
  7. 小倉一郎

昭和の俳優さんで名脇役と言われているのは上記7人です。

ここからそれぞれの俳優さんについて詳しく紹介していきます。

笠智衆(りゅうちしゅう)

生存期間

1904年~1993年

出身地

熊本県
主な出演作品
  1. 映画「男はつらいよ」(山田洋次監督)
  2.  「一人息子」(小津安二郎監督)
  3.  「東京物語」(小津安二郎監督)
  4.  「秋刀魚の味」(小津安二郎監督)
  5. NHKドラマ「たまゆら」
  6. 日本テレビ「波の盆」

映画「男はつらいよ」の、帝釈天の御前様でお馴染みの俳優さんです。

脇役ながら、日本のおじいさんのイメージの象徴として国民的な人気がありました。

1926年(大正15年)、一旦は家業の寺の住職を継いだものの、再び松竹映画の俳優として復帰しました。

それから、10年以上の大部屋俳優時代を経て、小津安二郎監督の「一人息子」という作品で、32歳という若さで老け役を好演し、その後、同監督の作品で父親役を演じました。

1965年以降はテレビにも活躍の場を広げて、約90本のドラマに出演、老け役の代表として活躍してきました。

私生活では奥さんと2人の息子さんがいらっしゃいます。
私生活でも寡黙な父親だったそうです。

俳優の笠兼三さんはお孫さんです。

小津安二郎や黒澤明、山田洋次といった昭和の名監督、倉本聰、山田太一、向田邦子といった昭和の名脚本家に多数起用されており、名脇役だったことがうかがえます。

笠智衆の若い頃の活躍について詳しく知りたい方は、下記の記事も読んでみてください。

大滝秀治(おおたきひでじ)

生存期間 1925年~2012年
出身地 東京都
主な出演作品
  1. 映画 「不毛地帯」(山本薩夫監督)
  2.      「マルサの女」(伊丹十三監督)
  3. テレビ朝日「特捜最前線」
  4. フジテレビ「北の国から」
  5. TBS系「うちのホンカン」

大滝秀治さんといえば、独特で、飄々とした味のある「おじいさん」のイメージを持つ人も多いでしょう。

戦前は陸軍に所属、戦後復員してから役者を志し、「劇団民芸」の創立に参加しました。

その後は「劇団民芸」の看板俳優として活躍しています。

関根勤さんのモノマネで知った方も多いですね。

関根さんのモノマネをご本人は公認していて、のちに関根さんと共演を果たしました。

私生活では、奥さんと2人の娘さんがいます。
大滝さんが売れたのは中年以降で、それまでの下積み時代を奥さんが支えたと言います。

二女は女優の大滝久美さんです。

シリアスな役から、コミカルな役まで演じこなし、役そのものに入り込んでしまう徹底した役作り、独特な存在感のある俳優さんでした。

高倉健さんなど、多くの俳優さんから偉大な先輩として、尊敬を集めていました。

大坂志郎(おおさかしろう)

生存期間   1920年~1989年
出身地  秋田県
主な出演作品  1.映画「はたちの青春」(佐々木康監督)
 2.    「夫婦百景」(井上梅次監督)
 3.TBS時代劇「「大岡越前」
 4.日本テレビ「パパと呼ばないで」
 5.日本テレビ「雑居時代」
 6.テレビ朝日「だいこんの花シリーズ」

大坂志郎さん、実は映画で日本初の「キスシーン」を演じたことで知られています。
1946年に上映された「はたちの青春」でのことです。

戦後直後のことですので、当時は話題となりました。

戦中、戦後は松竹に所属し、先の「はたちの青春」などに出演、その後日活に移籍して、石原裕次郎や高橋秀樹の主演作品などに脇役として出演しています。

テレビドラマでは、森繁久彌との共演が多く、「七人の孫」、「だいこんの花シリーズ」などに出演、森繁ファミリーの一員でした。

ドラマでは「温和な優しいお父さん」という役どころが多く、お茶の間から愛された、1970~80年代のホームドラマには定番の脇役俳優さんでした。

大坂志郎さんの私生活は、結婚はされていましたが、お子さんに関しては不明です。
ご家族など、私生活に関しては公にしていなかったようです。

そして、1989年(平成元年)に食道癌により、69歳という若さで亡くなりました。
まさに「昭和」と共に活躍した名脇役でした。

蟹江敬三(かにえけいぞう)

生存期間  1944年~2014年
出身地  東京都
主な出演作品  1.NHK朝ドラ「あまちゃん」
 2.フジテレビ「スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説」
 3.テレビ朝日「京都地検の女」
 4.テレビ時代劇「鬼平犯科帳シリーズ」
 5.TBSドラマ「Gメン`75」
 6.映画 「天使のはらわた 赤い教室」

テレビ朝日のドラマ「京都地検の女」で、主人公の良き理解者である上司役など、主人公をサポートする役や、ドラマのキーパーソンとなる脇役でお馴染みの蟹江敬三さん。

蟹江敬三さんといえば、善人役をイメージする方も多いと思いますが、蟹江さんがテレビ・映画に出演した当初の若い頃は、悪役が多かったんです。

例えば、TBSの刑事ドラマ「Gメン`75」の連続殺人鬼役や、日活ロマンポルノ「天使のはらわた 赤い教室」でのアダルト雑誌編集長役などが印象に残っています。

蟹江さんの経歴ですが、高校卒業後に「劇団青俳」に入団。その後、演出家蜷川幸雄氏たちと共に、「現代人劇場」へ移籍し、更に蜷川氏や石橋蓮司氏たちと「櫻社」を立ち上げるなど、舞台俳優として活動されています。

舞台活動の傍ら、テレビ・映画でも次第に活躍の場を広げていきます。

外見のワイルドさと相反する内面のナイーブさが魅力で、その眼差で自然な演技ができる個性派俳優として、名脇役の中でも輝きを放つ存在です。

私生活では、奥さんとお子さんが2人います。寡黙で大人しく、電車で現場に通い、仕事が終わると真っ直ぐ帰宅するという、有名芸能人らしからぬ、真面目な生活ぶりだったと言います。

著名な家族に、女優の栗田桃子さん(長女)、俳優の蟹江一平さん(長男)がいます。

名古屋章

生存期間  1930年~2003年
出身地  東京都
主な出演作品  1.TBS「刑事くん」
 2.TBS特撮ドラマ「ウルトラマンタロウ」
 3.TBS「スクール☆ウォーズ」
 4.映画「男の紋章」(松尾昭典監督)
 5.   「麻雀放浪記」(和田誠監督)
 6.   「マルタイの女」(伊丹十三監督)

名古屋章さんといえば、TBS・大映ドラマ「スクール☆ウォーズ」や、TBSドラマ「ホテル」などで、主人公の若者を温かく見守る上役といった役どころで親しまれた、脇役俳優さんです。

そんなテレビドラマの中でも、1973年に放映された、特撮テレビドラマ「ウルトラマンタロウ」の宇宙科学警備隊ZAT(ザット)の隊長役が有名です。

ZAT(ザット)は、何処かユーモラスで、お茶目な作戦を展開する楽しい宇宙警備隊でしたが、名古屋章さん扮する朝日奈隊長は、その雰囲気にぴったりでしたね。

名古屋章(本名も同じ)さんの経歴をみると、旧制中学を卒業後、東京放送劇団(NHKの専属の放送劇団)の養成所に入所し、当初はその美声を活かして、ラジオドラマに出演していました。

その後1959年に「文学座」に入団、1963年には、「劇団雲」の創立に参加するなど、演劇人としても活躍されています。
その実力は、芸術祭演劇部門大賞を受賞されるなど、高く評価されていました。

また、「ひょっこりひょうたん島」の二代目ドン・ガバチョの声や「トイ・ストーリーシリーズ」のミスター・ポテトヘッド役を演じるなど、アテレコでも活躍されています。

私生活では、結婚されていて、2人の息子さんがいるそうです。

戦後のラジオ全盛期から、21世紀初頭にかけて、コミカルな役から、ヤクザ映画の悪役、警察官僚といった重厚な役まで、その幅広い演技と才能で私たちお茶の間を楽しませてくれた名脇役です。

石橋蓮司

生存期間  1941年〜
出身地  東京都
主な出演作品  1.NHK大河ドラマ「独眼竜正宗」
 2.      〃     「西郷どん」
 3.NHK朝ドラ「花子とアン」
 4.映画「火宅の人」(深作欣二監督)
 5. 「浪人街RONINGAI」(黒木和雄監督)
 6. 「アウトレイジ」(北野武監督)

石橋蓮司さんといえば、睨みの効いた刑事役、あるいは政界の大物、主人公を助ける善人役、その逆の悪役など、様々な役どころで脇役として活躍されています。

このベテランの脇役さんのデビューは、1954年、映画「ふろたき大将」で主演したのがスタートだというので、ちょっと意外です。

デビューは映画でしたが、演劇人としての活躍が有名です。

先にに述べた、蟹江敬三氏、蜷川幸雄氏と共に劇団「現代人劇場」、「櫻社」を旗揚げしています。

その後、妻で女優の、緑魔子氏たちと劇団「第七病棟」を結成し、その主宰として活動しています。
唐十郎などの作品を上演し、演出も手がけ、演劇界をリードする存在です。
日本を代表する演出家、蜷川幸雄氏とも親交が深かったことで知られています。

私生活では、1979年に女優の緑魔子さんと結婚されています。
お子さんは娘さんが1人います。

ヤクザといった悪人から、主人公を支える恩師や好々爺などの善人までこなし、ドキュメンター番組のナレーション、人形劇のアテレコなどの仕事でも活躍している石橋蓮司さん。
これからもベテランの名脇役として活躍されることと思います。

小倉一郎

生存期間  1951年〜
出身地  東京都
主な出演作品
 1.TBSドラマ「それぞれの秋」
 2.日本テレビ「熱中時代」
 3.日本テレビ「俺たちの朝」
 4.映画「敗れざるもの」(子役)(松尾昭典監督)
 5. 「股旅」(市川崑監督)
 6. 「仁義なき戦い頂上作戦」(深作欣二監督)

小倉一郎さんといえば、色白で細身、気の弱そうな風貌から、「小心者」の役柄が多いですね。

子役で9歳から活動し、芸歴は今年で63年目になります。
この間、多くの映画、テレビドラマに出演、その数は400本以上だそうです。

私生活では、生後1週間で母親が亡くなり、その後、小学校入学までに父親、兄2人を亡くし、唯一の家族だった姉も16歳の時に亡くしています。

しかし、今では、結婚を4回して、お子さんやお孫さんに恵まれ、ご家族に囲まれて幸せに暮らしていらっしゃいます。

俳優業以外では、「秋山 啓之介」というペンネームで、童謡の作詞作曲を手がけています。
また、「蒼蛙(そうあ)という俳号で俳人としても活動しており、NHK番組の俳句コーナーを担当したり、俳句本を出版されています。

2019年には、仲雅美氏、江藤潤氏、三ツ木清隆氏と共に、「ファネオリゾーン」というユニットを結成して、歌手デビューしたことで話題となりました。

子役の頃から名脇役として活躍、そして芸歴60年以上の現在も意欲的に活動されている名脇役の小倉一郎さんです。

【女優】昭和の名脇役7人を紹介

  1. 浦辺 粂子
  2. 初井言榮
  3. 菅井きん
  4. 野村昭子
  5. 塩沢とき
  6. 赤座美代子
  7. 結城しのぶ

昭和の女優さんで名脇役と言われているのは上記7人です。

ここからそれぞれの女優さんについて詳しく紹介していきます。

浦辺 粂子(うらべくめこ)

生存期間  1902年~1989年
出身地  静岡県
主な出演作品  1.映画「清作の妻」(1924年上映、村田実監督)
 2. 「稲妻」(成瀬巳年喜男監督)
 3. 「私は二歳」(市川崑監督)
 4. 「野菊の如き君なりき」(木下恵介監督)
 5.NHK大河ドラマ「赤穂浪士」
 6.日本テレビ「パパと呼ばないで」
主な著作  「浦辺粂子のあたしゃ女優ですよ」

戦後の昭和の時代、お婆さん役といえば、この人、浦辺粂子さんが思い浮かぶほど、有名な老け役の女優さんです。

浦辺さんは、幼い時から女優志願で、女学校を中退し、旅回りの一座などを経て浪日活京都撮影所に入所し、映画でデビューします。

「清作の妻」(1924年上映)などに主演し、難役を見事に演じたことから、性格俳優として人気の女優さんとなりました。

その後、30歳を過ぎてからは「老け役」に徹しており、戦後の映画全盛期には、成瀬巳年喜男監督、市川崑監督、黒澤明監督や小津安二郎監督などの名匠たちの作品に、母親役や祖母役で起用されています。

テレビドラマでは、日本テレビ「パパと呼ばないで」をはじめとする数多くのドラマに出演、ちょっとクセのあるおばあちゃん役などでお馴染みの脇役女優として、お茶の間に親しまれてきました。

1980年代に入ると、フジテレビ「いただきます」など、バラエティ番組で活躍し、当時お笑いタレントだった片岡鶴太郎氏が浦辺さんのモノマネをして話題となり、「おばあちゃんアイドル」として人気を博しました。

そのころの人気から、1984年に「わたし歌手になりましたよ」で、82歳で歌手デビューを果たし、昭和時代において、最高齢のレコードデビューとして記録に残りました。

私生活では、1928年に資産家と結婚していますが、2年後に離婚しています。


それ以降は結婚はせず、お一人の生活でした。

高齢になってもお一人の生活を貫いていましたが、家の中で転倒して大怪我をするなどの事故が起きていました。

そして、1989年10月、コンロでお湯を沸かそうとしている時に、寝巻きの袂に火が燃え移り、全身に火が広がり、大火傷を負って道路に倒れているところを通行人に発見されます。

その後、病院に担ぎ込まれますが、翌日に亡くなっています。

不慮の事故で亡くなり、大変残念でしたが、87歳まで現役で活躍し、女優の仕事に人生を捧げて、立派に成し遂げた昭和の名脇役でした。

初井言榮

生存期間  1929年~1990年
出身地  神奈川県
主な出演作品  1.フジテレビ「ヤヌスの鏡」
 2. 〃 「花嫁衣装は誰が着る」
 3. 〃 「ライオン奥様劇場」
 4.ジブリ映画「天空の城ラピュタ」
 5.映画「夫婦百景」(井上梅次監督)
 6.      「愛と死を見つめて」(斎藤武市監督)

初井言榮さんといえば、フジテレビ・大映ドラマ「ヤヌスの鏡」の主人公の祖母役や、「ライオン奥様劇場」での、市毛良枝さんとの嫁、姑コンビで人気を博したことから、お婆さん、お姑さん役といえばこの女優さんと言われる程でした。

 初井さんの経歴ですが、女学校を卒業後、1948年劇団俳優座に加入し、その後、山岡久乃氏たちと脱退して、1954年劇団青年座の設立に参加しました。

劇団青年座では、主人公の母親や祖母役で精力的に舞台を務めました。

舞台俳優としての活動と同時に、日活映画の専属女優としても活躍し、映画「夫婦百景」などの多数の映画に出演しています。

また、声優さんとしても有名で、ジブリ映画「天空の城ラピュタ」で、海賊の女性リーダー、ドーラの声や、アメリカ映画「ティファニーで朝食を」などの多くの作品の日本語吹き替えでも活躍しました。

私生活では、同じ劇団青年座の俳優さんで、12歳年下の山野史人さんと結婚していました。

初井さん自身の性格は、温厚で優しかったので、厳しい祖母や、意地悪な姑役とは反対だったと言います。

初井さんは1990年、胃がんのため、61歳という若さで亡くなられています。
老け役専門の初井さんが、これからという時に、早逝されたことは残念です。

演劇人として劇団の発展に尽力し、映画やテレビでも活躍、声優としても多くの作品を残している初井言榮さん。

昭和の名脇役として、今も人々の記憶に残っています。

菅井きん

生存期間  1926年~2018年
出身地  東京都
主な出演作品  1.テレビ朝日「必殺シリーズ」
 2.日本テレビ「太陽にほえろ」
 3.NHK大河ドラマ「いのち」
 4.テレビ朝日「おみやさん」
 5.映画「ぼくのおばあちゃん」(榊英雄監督)

菅井きんさんといえば、テレビ朝日のドラマ「必殺シリーズ」の主人公、中村主水の姑役でお馴染みの、お婆さん役、老け役で有名な脇役女優さんです。

「必殺シリーズ」では、「ムコ殿!」という決めゼリフが飛ぶ菅井さんの婿いびりのシーンは人気がありました。

菅井きんさんの経歴ですが、女学校を卒業後、一旦は就職したものの、演劇への情熱が忘れられず、仕事先を辞めて、劇団俳優座に研究生として入団。

20代から老け役を演じ、母親役、いびり役、お婆さん役などの脇役で数々のドラマ、映画、舞台で活躍しました。

私生活では、映画プロデューサーの佐藤正之氏と結婚し、娘さんが1人います。

2008年制作の映画「ぼくのおばあちゃん」では、82歳で映画初主演を果たし、世界最高齢映画主演女優として、ギネスに認定されました。

庶民的で最も身近な昭和の脇役女優として親しまれました。

野村昭子

生存期間  1927年~2022年
出身地  東京都
主な出演作品  1.TBSドラマ「渡る世間は鬼ばかり」
 2.テレビ朝日「家政婦は見た!」
 3.フジテレビ「白い巨塔」
 4.NHK朝ドラ「おはなはん」
 5.映画「山田ババアに花束を」(大井利夫監督)
 6.     「眠る男」(小栗康平監督)

野村昭子さんといえば、テレビドラマ「家政婦は見た」、「渡る世間は鬼ばかり」などの、家政婦紹介所長やお手伝いさん、おばさん役としての印象が強いですね。

ドラマで共演した、市原悦子さんや泉ピン子さん、樹木希林さんなどと交流が深かった事でも知られています。

野村昭子さんの経歴は、戦後、薬剤師として病院に勤務するも女優になりたいと家族の反対を押し切り、劇団俳優座に入団します。

劇団ではNGを出さない、完璧な演技ができるよう鍛えられて、プロデューサーや共演者から
厚い信頼を得ていたと言います。

私生活では、演出家の増見利清氏と結婚、お子さんはいませんでした。

一人暮らしをしていた野村さんは、昨年7月初めに、自宅の寝室で倒れているところを親族の方に発見されましたが、亡くなられていました。
死因は熱中症と言われています。

塩沢とき

生存期間  1928年~2007年
出身地  東京
主な出演作品  1.TBSテレビ「ケンちゃんシリーズ」
 2.テレビ朝日「愛の戦士レインボーマン」
 3.TBSテレビ「へんしん!ポンポコ玉」
 4.NHK大河ドラマ「山河燃ゆ」
 5.映画「女三四郎」(渡辺邦男監督)
 6.     「武蔵野夫人」(溝口健二監督)

塩沢ときさんといえば、派手で個性的な髪型に、派手なメガネという出立ちで、バラエティ番組で人気だった女優さんです。

「ケンちゃんシリーズ」の教育ママ役や、「へんしん!ポンポコ玉」での覗き見趣味の奥さん役など、コミカルな役柄が多く、明るく元気なイメージでお茶の間に定着していました。

塩沢ときさんの経歴ですが、東宝のニューフェイス第2期に合格して芸能界に入ります。

その後「女三四郎」などの東宝映画作品に脇役として多数出演しています。

テレビでは、先に述べた、覗き見趣味の奥さんやお金持ちのクセのある奥様など、個性的な演技の脇役として活躍しています。

また、フジテレビ「いただきます」などのバラエティ番組で、その奇抜な髪型と衣装、ざっくばらん&軽快なトークで人気を博しました。

私生活では、未婚を通し、元気な印象とは反対に、病魔と戦う人生でした。

30歳で舌癌となり、その後57歳、76歳に左右両方の乳癌を罹患するも、3回とも癌を克服されました。

その後、しばらくはお元気に過ごされましたが、2007年に胃がんのため亡くなられました。

赤座美代子

生存期間  1944年生まれ
出身地  愛知県
主な出演作品  1.TBSテレビ「ザ・ガードマン」
 2.NHK大河ドラマ「春日局」
 3.日本テレビ「たたかうお嫁さま」
 4.テレビ朝日「おとり捜査官北見志穂」
 5.映画「牡丹燈籠」(山本薩夫監督)
 6.    「ねらわれた学園」(大林宣彦監督)

赤座美代子さんは、「火曜サスペンス劇場」や「土曜ワイド劇場」などの、サスペンス・ミステリードラマでは常連の脇役女優さんです。

ドラマの中のキーパーソンとなる、訳あり美人女性の役が印象に残っています。

その他「銭形平次」、「遠山の金さん」などの時代劇にも多数出演されていて、美しい脇役さんといえばこの人!と言うほど、知名度の高い女優さんです。

赤座美代子(本名同じ)さんの経歴は、早稲田大学第一文学部演劇科を中退して、劇団俳優座養成所に15期生として入所します。

同期に前田吟さん、地井武男さん、栗原小巻さんなど逸材の方々が多く、「華の15期生」と言われていました。

そして文学座へ移るも退団されています。

その後は、テレビドラマを中心に活躍され、映画にも多数出演されており、舞台でも活躍されています。

私生活では、映画監督の藤田敏八さんと結婚しましたが、16年の結婚生活の末、離婚しています。
お子さんはなく、現在はお一人です。

78歳の現在も美貌は衰えず、テレビや映画、CMにと活躍を続けています。

結城しのぶ

生存期間  1953年〜
出身地  千葉県
主な出演作品  1.NHKドラマ「新・坊っちゃん」
 2.NHK大河ドラマ「草燃ゆる」
 3.フジテレビ「嫁だいこん」
 4.テレビ朝日「三毛猫ホームズシリーズ」
 5.映画「蘇える金狼」(村川透監督)
 6.  「呪怨2」(清水崇監督)
主な著作  「明るい母子家庭宣言-ステキに過保護したい」

結城しのぶさんは、「土曜ワイド劇場」などの2時間ドラマをはじめ、刑事ドラマや時代劇、ホームドラマなど、主人公の相手役などを演じてお馴染みの、美人脇役女優さんです。

結城しのぶさんの経歴ですが、和洋女子大学に入学するも、1年で中退して、劇団文学座→東宝現代劇に入団します。

その後、舞台は肌に合わないとして、テレビや映画に活躍の場を移していきました。

1986年の出産を機会に女優活動を休止していましたが、2000年以降、女優業やエッセイ本を出版する等、本格的に活動を再開されています。

私生活では、息子さんが1人います。(配偶者の存在は不明)

現在は、実母の介護のために行った、介護施設での介護経験や、子育て、仕事との両立をテーマとして講演活動を行っています。

昭和の美人脇役女優さんは、令和の現在は、女優業のみならず、子育て、介護など女性ならではの課題に、真正面から取り組み、素敵に人生を謳歌する女性として活躍しています。

名前が分からない俳優の調べ方

これまで、昭和の名脇役と言われている俳優さん7人と女優さん7人をご紹介しました。

顔は知っているけど、名前を知らなかった、あるいは、名前は聞いたことはあるが、顔を知らなかったという俳優、女優さんがいた方は、これでスッキリしたのでははないでしょうか。

もし、もっと別の俳優さん、女優さんの名前や顔を知りたい場合は、「タレントデータバンク」というサイトがありますので、調べてみてください。

まとめ:昭和の名脇役は魅力的な俳優・女優が多い

昭和の名脇役と言われる俳優・女優さんをまとめると、どの脇役俳優・女優さんも、劇団や映画会社の俳優養成所で、演技の基礎をしっかりと学ばれています。

笠智衆さん、浦辺粂子さん、菅井きんさんらは、老け役専門の俳優・女優さんとして活躍しました。

大滝秀治さん、蟹江敬三さん、石橋蓮司さんのように、映画、テレビに加えて、舞台でも活躍されている俳優さんもいらっしゃます。

また、名古屋章さんや初井言榮さんのように、俳優に加えて、声優さんとしても活躍されている方もいますし、
塩沢ときさんや結城しのぶさんのように、バラエティ番組で人気者だった方や本を出版されている方もいます。

この他にも、子役から活躍し続けている方や、映画・テレビ中心に光る演技を見せてくれている方もいます。

昭和の名脇役は、皆個性的で、演技派にして、多才という、魅力的な俳優さん、女優さんばかりで、私たちの印象に残り続けていく事でしょう。

本記事で紹介した俳優さん、女優さんが出演している映画やドラマはU-NEXTのサービスで31日間無料で視聴することができます。

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